「世界平和は愛で実現する」って言った戦場記者の話

オバマ大統領が来日した際のスピーチがずいぶん話題になっていますね。
確かに素晴らしいし、胸を打つ内容でした。

だけどそれが本当に素晴らしいものかどうか評価できるのは今後のアメリカが口だけではなく行動が伴うかどうか、すなわち

「核兵器に依存しない世界平和を構築できるのか」

そこまでいかなくても

「構築する仕組みを作ろうと今まで以上にアクションを起こすことができるのか」

次第ではないかと私は思う。言うだけなら誰だってできる。

…と急に熱く語ってみたけど、政治と宗教の話は揉める元なのでここまで。

 


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OL時代の話

立ち飲み屋にて

OL時代に同期の子たちと心斎橋界隈をよく飲み歩いてました。

一番仲良しだったRは私とよく似てて大してお酒が強くないのに飲むのが好きなタイプ。

私とR二人の飲み会は困った組み合わせで、お互い会計時の記憶をよく無くすから、ちょっと視点を変えて立ち飲み屋巡りに精を出していた時期がありました。

立ち飲み屋なら長居しないから酔わないはずだし、当時篠原涼子さんが主演してたドラマで立ち飲み屋に通うシーンがあってそれが何となくかっこよかったからやってみたかったんです。

お気に入りの立ち飲み屋を発見しちょくちょくRと二人で通ううちに毎回お見かけする顔ぶれがいて、その中にYさんという男性の方がいました。

Yさんはとある新聞社の偉いさん。

話す内容は若干、いや結構な割合で下ネタが多かったけど、戦地に取材した経験があって地雷の影響で片足が義足の彼が時折話す戦争の話は興味深いものが多かった。

 

世界平和はどうしたら実現しますか?

あるとき大真面目に私が「世界平和はどうしたら実現すると思いますか?」って聞きました。

自分で話を振っておきながら、ついていけないと困るなって思い、返答を待つ数秒間大急ぎで脳から消えかけてた世界史の教科書の記憶を呼びもどしていました。いでよ山川の世界史B用語集!

核兵器か、はたまた宗教論争か…

とどきどきして待つこと数秒…

「うーん、せやなー」

と考えながらYさんが次に放った言葉は

「やっぱり愛やで、うん。愛が足りないから心がすさんできて人に優しくできなくなる。それが大きくなって結局戦争になるねん。愛をもって行動せなあかんでー」

盛大な歴史議論が始まることを予期していた私からしたらいい意味で期待を裏切られる答えだった。

そっか、愛ねー

「愛すること」って男と女の間でしかイメージできなかった当時の私にとってその言葉は結構印象的だった。

この時彼はかなり酔ってたので、それが本心かどう今となってはもうわからない。

だけど戦地へ赴いて犠牲を払った彼が言った言葉だからなぜか不思議と薄っぺらく感じなかったんだよな。うん。


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愛はどこへ行った?

その頃流行ってたBlack Eyed Peas「Where Is The Love」がすっごく好きでした。

エレファンク [ ザ・ブラック・アイド・ピーズ ]

私はただ曲が好きで歌詞の意味を最初知らなかったんだけど、9.11のテロを思って作られた曲で「愛はどこへいった?」つまり「愛がどこかへ行ってしまったから世界が平和にならないんだ」っていうメッセージはYさんの話ともリンクしてて、あながち間違いじゃないと本気で思う。

とはいえ、じゃあ私は世界の平和のためにすべての人を無条件で愛することができるかって言われると、それはなかなか難しいなって思うけど、まずは自分を、そして旦那を、子供たちを、それから私を大事に思ってくれる人たちを愛すること。

そしたらみんなが幸せになってみんなもそれを実行して…って流れが広がっていけば世界平和は実現するんじゃないか、オバマさんよーっていい年になっても青臭いことを本気で考えてしまったよく晴れた日の朝でした。

 

おしまい


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ABOUTこの記事をかいた人

浜田 綾

ライター/コピーライター/エッセイスト 1981年生まれ 大阪府高槻市在住 企業で10年間ビジネス文書の作成に携わる。 同年7月電子書籍「ペコのプチエッセイ」を出版。 編集者、コピーライターとして活動の幅を拡大中。 幻冬舎・箕輪厚介氏主催の箕輪編集室にて「嫌われ者たちのリレー式コンテンツ会議」の編集リーダーを務める。2017年6月に「コトバノ」という屋号でフリーランスとして開業。