浜田綾です。
実は…私エッセイストとして出版しました!
てへっ(*´∇`*)
夢の印税生活?
ねえよ!売り上げは5冊だよ!しかもそのうち1人は私だし!
出版パーティ?
ねえよ!電子書籍の自己出版だっつーの!
じゃあなんで、あんた出版なんてしたんだよ!!
と聞かれそうなので、自分の備忘録のためにも自己出版のドタバタ劇を記しておこうと思います。
目次
エッセイ出版、それはひょんなことからはじまった!
よく些細なことから物事が始まった様を言い表す際に「ひょんなことから」と言いますが、このエッセイ出版は正しくひょんなことから始まりました。
こちらの記事でも書きましたし、SNSでも散々アピールしておりますが、「嫌われ者達のリレー式コンテンツ会議」という本が箕輪編集室より8月10日に電子書籍でリリースされました。
私も編集に関わった1冊です。
サクッと読めて面白いのでおすすめです。
https://www.amazon.co.jp/dp/B074LVKHKK/ref=cm_sw_r_tw_awdo_x_54SIzb5V43GWW
7月はこの編集にがっつり関わった1ヶ月でした。
その編集作業を進める中で「ひょん」はやってきました。
製本のやり方がわからない!
この嫌われ者〜本の場合は、もともとnoteで存在していたものの再編集だったので、今後箕輪編集室から出版される本に比べれば編集の労力は最小限でした。
さぁ、あとは製本!という段階になったときに疑問が湧いてきました。
……え?製本?
何それ美味しいの?
とはさすがに言わないけど、何をどうすればいいのか全くわかりませんでした。
とりあえず、「EPUB」というファイル形式に変換したらいいらしい、という情報は得たのですが、EPUBに変換するツールってたくさんあるんです。
どれ使えばいいの?
変換自体は一瞬なんですが、どのツールも一長一短があって、どれがいいのかわからなかったんです。
それにEPUBに変換したあとの原稿ってすごい段落や改行がずれて見えるんですよ。
これってこのまま出版されてしまうの?
だとしたら困る。
ツールを変えればいいのだろうか?
EPUB変換ツールをお試ししまくり。
でんでん、ロマンサー、pages、googleドキュメント。色々試して思う。
普通にgoogleドキュメントで十分なのかもしれない。— 浜田 綾(ぺこ)@ライター (@harapekokazoku) July 23, 2017
いろんな変換ツールを試しまくりました。
アドバイスをいただける方もいらっしゃるものの、全部何もかも聞くのは申し訳ない…でもわからない…。
こんな体たらくで人様の本をいきなり出版するなんて恐ろしすぎる。だってやるなら全力、本気じゃないと面白くないし関係各位にも申し訳ない!
というわけでその不安を呟いた結果。
すかさず反応してくださった、アートディレクターの前田さんが爆速で表紙案を作っていただきました。
やっちゃいましょう!爆速で表紙作ります!
— 前田高志(NASU) (@DESIGN_NASU) July 22, 2017
この数時間後
ハイクオリティな表紙ができているというすごさ!
ただ実際の表紙になったバージョンはペコちゃんのイラストに変更になっています。
これはもう後には引けない!出版してしまおう!
そしたら一通りの流れも体験できるから自信に繋がる。ついでに自分の本も出せちゃう。
そんな思いつきでした。
よし!電子書籍を作ろう!
繰り返しますがやるからには本気です。
とはいえあくまでも嫌われ者本のプロジェクトの佳境時期だったし、これのためのテスト出版という位置づけだったのでこういう内容にしました。
1.コンテンツを考える
はらぺこかぞくに掲載したエッセイ4本。プラス1本書き下ろし。(←書き下ろしというとすごくかっこよく聞こえるね!)
それにはじめに、おわりにも加えました。
4本ははらぺこからのリテイクとはいえ、そのままではブログ記事そのままだったのでリライトもしました。
2.KDPアカウント登録
KPDとはKindle direct publishingの略です。
KDPアカウントに登録します。amazonのアカウントがあればその情報を引き継げるので登録はすぐでした。
3.著書登録
最初に著者情報を登録します。
登録するのは主に3つの項目
著者/出版社情報
支払い情報および銀行口座
税に関する情報
これは詳しくはわかっていないのですが、本がアメリカで売れた場合でもきちんと税金納められるようにするための手続きらしいです。
あかんのですが、よくわからなかったので、たいていの設問に「はい」「はい」っていい加減に先さき進めて行きました。
4.EPUB変換
amazon側での登録が終わったら、原稿ファイルをEPUB(イーパブ)というファイル形式に変換します。
とはいえKDPであればwordでも可能です。
私もここで一度はEPUBに変換したのですが、画像がうまく表示できなかったので最終的にはwordにしました。
私がお試しで使ったツールの感想です。
・でんでんコンバーター
これは私は向いていません。コード?とかタグ?をいじれる人向けです。
・グーグルドキュメント、pages
簡単なのでちょうどいい。
・ロマンサー
ファイルアップロード、直接編集もできる。
直接編集はWPの編集画面と似ているのでWPでブログやっている人にとってはやりやすい。
最後にロマンサーのクレジットが入るのでこれが嫌で使うのをやめました。
上記は私が自分で出版する際に試したツールですが、後に嫌われ者〜本で箕輪編集室で採用したのはhagoromoというソフトです。
私もあとで知ったのですが、有償ソフトというだけあって上記のソフトより格段に使い勝手がいいです。
(ただしMac限定です。)
アマゾンプレビューで確認する
このように原稿は最終的に一つのファイルにまとめてアップロードします。
プレビューツールがあるので何度もなんども確認しました。
そう、最初の方に書いた私の疑問はここで解消されています。
EPUB変換ツールを開いた時に見えるレイアウトと、アマゾンでのプレビューで見た際のレイアウトは全然違います。 アマゾンのプレビューで見える方で微調整すればいいんです。
だからEPUBファイルを開いて改行がヘンテコであってもとりあえず先に進めてアマゾンでのプレビューを見れる状態に持って言った方がいいことがわかりました。
プレビューでの確認作業の話をするとしたら…必死で見ていたつもりでした。
でも今思えば私が割と見ていたのは主に改行や段落のほうで、細かな文字の確認はおろそかでした。
もともと「はらぺこかぞく」のブログからの転載がほとんどだし!というおごりがありました。
甘かった。
この時は誤植の嵐だったことを知る由もない。
KDPに出版申請
よし、準備完了だと思い手続きを進めます。
値段、印税設定
印税や値段設定も自分で決めれます。
私の場合一応値段はつけたいと思い、でも深く考えず100円にしました。
キンドルアンリミテッドにしても全然よかったのですが、わからなかったのでこの本はアンリミテッド対象外です。
因みに、キンドルアンリミテッドにしてアマゾンでの独占販売にすれば著者側に入る印税は70パーセントまで引き上げられます。
またダウンロードされるだけでなくて本の既読率で印税は変わるらしいです。
この辺電子書籍は奥が深いですね。
配本日を決める
配本日(発売日)を設定します。私は直近の日にしましたが、もちろん予約販売もできます。
予約販売する場合は4日以上前に登録が必要なようですよ。
晴れて出版デビュー!
おめでとう私!
もちろん今回の出版にあたり表紙を作ってくださり背中を押してくださった前田さんに報告。
上機嫌です!
そっこーで購入してくださった前田さん、感謝です。
というのもつかの間。
全角数字が吹っ飛ぶ!
ええ!?
なんやてー!
目を疑いたくなることに、数字がもろとも吹っ飛んでいました。なぜに?
後ろのページも見てみると、全角の数字は軒並みぜーんぶ消えていました。
見えますでしょうか?例えば3行目「この つによって」になっています。
期待値としては「この2つによって」と表示されて欲しかったんです。
こんな感じで数字が全部吹っ飛んでいました。
なんで気づかなかったんだろう…。
クラクラしてきました。
目次がない!
でももう一つ気づいたのです。これは私の知識不足だったのですが、目次がない!
電子書籍には二種類の目次があります。
- HTML目次
- NCX目次(論理目次ともいうようです)
HTML目次とは表紙のあとにある一般的な目次です。リンクをクリックすれば任意のページに飛びます。
そしてNCX目次、これ電子ならではなんですが上の図にあるようなやつです。
いつでも目次に戻ることができるための機能です。
私は今回電子書籍を作るにあたり、いろんな本を買い漁って研究したのですが、そもそもこれら2つのの目次が機能しない電子書籍にも出くわしたことはあります。
でもせっかくの電子書籍、快適に読書をしてもらいたいのでこれがきちんと機能することは私の最低限の目標でした。
HTML目次がついてるかどうかはわかりやすいのですよ。すぐ目視できるので。
と幸せな思い込みをしていましたが甘かった。
これ出版直後のバージョンなのですが、NCX目次が表示されない!
なんでやー。というかどうやったらできるんだろう。
目の前が真っ暗に。
本筋は嫌われ者〜本だったとはいえ、サクッとSNSでアピールしようかと思っていたんですよ。
「私エッセイの出版しましたー!てへ(*´∇`*)」みたいにね。
だけどそれどころじゃない。自分の本をなんとかせねば。そして当たり前だけど嫌われ者本もちゃんとしないと。
色々ピンチでした。めまいがする。
なんで私ってこんなにそそっかしくアフォなんだろう…。
改善しよう
テスト出版とはいえ商品として世にでるのです。
人生無駄なことなんて何もない。心は決まりました。
誤植はきちんと直しました。
片っ端から調べました。
いろんなやり方があるのですが、この時はまだhagoromoを知らなかったので結局wordの目次機能を使いました。
他のツールはわかりませんが、hagoromoもwordもの目次って手打ちで入力しないんです。
章にしたい見出しを選択していくことで、自動的に目次が生成されてそれがNCX目次にも繋がるんです。
この概念が全然最初わからなかった。
こんな風に目次をクリックした際に「NCX表示」の項目があれば、NCX目次はきちんと生成できているということです。
これ、最初わからなかったー。
というわけで不備は修正できたので、これをもう一度KDPへアップロードします。
アマゾンへ申請
これで再アップロード以後に購入した方にはNCX目次があり、数字もちゃんと表示されているバージョンが配信されます。
しかしながら最初に配信されたバージョンは不完全なまま。
まぁ最初のバージョンを買ったのは私、前田さん2名ですがね。
どうすれば最初の不備のあるバージョンをお買い上げしていただいた方に、修正版が配信されるか?
これは著者が自分からamazonに申し立てしないといけません。
これが受理されれば、最初のバージョンを購入してくださった方へ再ダウンロードを促す通知を、amazonが行ってくれるという段取りです。
申し立てが受理されるまでに、ちょっと時間がかかりました。(1週間くらい?)
というわけで現在配信されるバージョンでは、数字も表示されていてNCX目次もちゃんとでます!
まとめ
あくまで嫌われ者本の準備のための出版、とはいえ自分の本を出すのは夢だったので超小規模ながらは叶えました。
これが自分のポートフォリオにもなるわけですし。
またこれは私の本に限った話ではありませんが、電子書籍は今は市場規模が小さいものの今後伸びることが見込まれる分野です。この分野で一通り自力でできたことは価値ある挑戦だっとと思ってます。
こんな嬉しい眺めも見られますしね!
堀江さん、前田さん、岡田さん、ものすごい本と同列に並べてくれるアマゾンのありがたさよ・・・w pic.twitter.com/hwP2QpEvFN
— 浜田 綾(ぺこ)@ライター (@harapekokazoku) August 20, 2017
もしよかったら見てやってくださいませ。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0746H1CV3
そしてこっちが本当のおすすめです。
「嫌われ者たちのリレー式コンテンツ会議」をよろしくお願いします。
風の噂によればなんと!オマージュ企画が色々生まれているとのこと!
そうやって話題になるってこと自体いいことですし、本家のプロモーションになる。
箕輪編集長も公認ですので、オマージュ企画がたくさん生まれるのを楽しみにしています!
@minowanowa さん
いろんなところで「嫌われ者〜」のオマージュ企画が出ているようですが、許可とか問題ないですよね?欲を言えば、ちらっとでも本家のリンクを入れてくれたら嬉しいなとは思いますが!
— 浜田 綾(ぺこ)@ライター (@harapekokazoku) August 25, 2017
ありがとうございます!@miyatasilok さん
問題ないようです^^
楽しみにしています!— 浜田 綾(ぺこ)@ライター (@harapekokazoku) August 25, 2017