「命の大切さ」に初めて向き合った日の話

3年前、長男が4歳の時、我が家は初めてカブトムシを迎えました。
確か義母が知り合いからもらってきてくれたんです。

 

雄、雌1匹ずつ。

初めてやってきたカブトムシに長男は興奮していました。
霧吹きで土を湿らせたり、昆虫ゼリーをあげたり、毎日楽しくお世話してました。

今日はある出来事を通して「命の大切さ」に私と息子が初めて向き合った日の話をします。

 


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飼っていたカブトムシが脱走、死んでしまう

ある日2匹のうち1匹のカブトムシが脱走しました。

これカブトムシの雄を飼う時のあるある話ですが、雄って角の力が強いので、そのままだと角でフタを開けて脱走してしまうんです。

 

  • 虫かごは蓋がしっかり閉まるものにする
  • あるいは何か重石を蓋の上に置く

これ大事なポイントです。

 

ママ友から聞いてたので、昆虫ケースの上に重石を置くようにしていたのですが、たまたま1日だけそれをし忘れてしまった日があって、虫かごも外に置いていたのでカブトムシの雄は脱走してしまいました。

 

kabutomushi-osu

 

 

雄のカブトムシが脱走してから数日後、今度は残りの雌のカブトムシも死んでしまいました。

正しい飼い方かどうわかりませんが、我が家は暑い日中は家の中の玄関に虫かごを置き、夕方以降は涼しくなるのでドアの外に置くようにしました。

だけどこれもたまたま1日だけ日中家の中に入れるのを忘れてしまった日がありました。

恐らく暑かったんだと思います。

 

kabutomushi-mesu

 

 

可哀想なことをしてしまいました。

別に私虫は全然好きじゃないし、不殺生主義とかじゃないです。

G(表記するのも嫌)とか見つけたら容赦しないし…。

だけどせっかく我が家にやってきたのに、うまくお世話できなかったことを申し訳なく思いました。

 

私と長男の会話で命の大切さを考える

雌のカブトムシ死んじゃったね。可哀想なことしたね。

私の言葉のあと長男が発した言葉はこうでした。

長男
えー、じゃあもうお世話できないの?
そうだよ、だって死んでしまったからね。
長男
そんなんつまらない!僕またお世話したい!まま新しいの買ってきて!

 

 

うーん、彼のこの言葉に考え込んでしまいました。

4歳の男の子、悪気があったわけでもないし、おそらく適切な語彙が彼の中に見当たらなくってそういう言い方になってしまったのだと思います。

 

だけど、やっぱりこの言い方は好きじゃない。

もっと言えばこういう考え方を本気でしてたら悲しい。

 

子どもの小さな何気ない一言。

いちいち気にする必要はなかったのかもしれないけど、それができないのが私なんです。

だけど叱ることでもないし、どうすればいいんだろう。

 

 

命が大切ってめちゃくちゃ当たり前のことなのに、私はそれをどうやって学んだんだろう?

 

命の大切さを親としてどうやって教えていけばいいんだろう?

 

 


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命の大切さをどうやって伝えよう?

ゆっくり考えながら、長男に確かこんなことを言いました。

新しいカブトムシは飼わないよ。

お家に来てくれた2匹のカブトムシはママたちの飼い方が良くなかったから逃げたり死んでしまったんやで。

だからまずはお墓作ってあげよう。それからもっと飼い方をちゃんと勉強しよう。飼うのはそれから、来年やね。

新しいカブトムシ飼ったとしてもそれは、今までおうちにいた2匹とは全然別物なんよ。それわかるかな?

○○くんがもしいなくなったら、新しい○○くんはいると思う?

 

長男
うーん。いない??

 

 

たかがカブトムシ。ここまで大げさに言う必要はなかったのかもしれない。

次男がお腹にいた時だったからただ何となく過敏になっていただけかもしれない。

だけど…じゃあ

「生きているということ」、命にいつ向き合えばいいんだろう?

って思ったらどうしても言わずにはいられなかった。

 

それでも

 

やっぱり余計なことを言ったんだろうか?

そんなこといちいち言わなくてもわかることなんだろうか?

細かいことで私が言い過ぎたんだろうか?

 

そんなことを考えながら私はお皿を洗い、長男は一人で何やらお絵かきしていました。

 

 

長男が感じた「命の大切さ」

しばらくして…長男が自分で書いた絵を持ってきました。

 

それがこれ

kabutomushi-picture

 

長男
僕ね、お家に来てくれたカブトムシの絵を描いたよ。お家に来てくれたことを忘れないようにするよ。

因みに幼稚園入園前なのでめっちゃ標準語でした。幼稚園入ってバリバリ関西弁になった(笑)

 

「かぶとむし めす おすの えお かきました」

 

文字を書く順番が無茶苦茶でどこから読めばいいのかもわからないけど、確かにそう書いてあります。

多分右側が雄で左が雌だと思います(笑)

 

 

私が言いたかったこと、思ったこと何か伝わったのかな?

そう思うと心の奥が少しあたたかくなって嬉しい気持ちになった。

 

 

まだ4歳だから。

子どもだからって勝手に思い込んでいたのは私の方かもしれない。

子どもだって人格を持った小さな人間。

本当に伝えたいことがあれば、彼にわかるように同じ目線で伝えれば思いはつたわるのかもしれない、そう思った瞬間でした。

 

小さな出来事を思い出させてくれた絵の存在

今日は雨なので家の中を整理していて、この絵を見た時にその時の感情がふわっとよみがえってきました。

 

そういう意味で絵が持つ力ってすごい。うまい下手は関係ない(笑)

その時の感情を思い出させてくれる力があるんだなって感じました。
これは音楽にも同じことが言えると思うけど。

 

息子が書いた絵も本人に聞いていくつか捨てたんだけど、この絵は絶対に捨てられないなって思いました。

 

 

まとめ:大事なことだこそ…時には親子で命の大切さについて向き合ってみよう

あれから3年が経過しました。

彼はこの日の数か月後にお兄ちゃんになりました。

去年はカブトムシも寿命を全うするまでお世話することができました。

そして今年は幼虫までうまく育てることができて、最近土から出てきた幼虫はもうすぐ成虫になろうとしています。

[blogcard url=”http://harapekokazoku.com/2016/04/19/kabutomushi/”]

 

毎日カブトムシの幼虫のお世話をかいがいしくこなし、喧嘩をしながらもお兄ちゃんとして弟の面倒を見てくれます。

 

私はすぐイライラするし感情的であれこれ言ってしまうけど、最終的に言いたいことは一つしかないんです。

 

「命を大切にしてほしい」

 

命が大切なんて当たり前すぎて言うタイミングはそうそうないかもしれません。

大事なことほど面と向かって言うことはなんか照れくさいですもんね。

 

だけどちょっとした瞬間にそれを伝えるきっかけがあってもいいのかなって思いました。

例え小さな子供であっても親が一生懸命向き合って伝えたら、何かきっと伝わるはずって思った出来事のお話しでした。

 

 

おしまい

 


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ABOUTこの記事をかいた人

浜田 綾

ライター/コピーライター/エッセイスト 1981年生まれ 大阪府高槻市在住 企業で10年間ビジネス文書の作成に携わる。 同年7月電子書籍「ペコのプチエッセイ」を出版。 編集者、コピーライターとして活動の幅を拡大中。 幻冬舎・箕輪厚介氏主催の箕輪編集室にて「嫌われ者たちのリレー式コンテンツ会議」の編集リーダーを務める。2017年6月に「コトバノ」という屋号でフリーランスとして開業。