【11月17日】あかんもんはあかん

FBページのエッセイを転載※

 
私が今パートでお世話になっている会社は業種で言うとビルメンテナンス業です。先日うちの会社で20年以上勤めてきた清掃のおじちゃんが退職することになりました。


うちの会社はパート含めても30人程度の小企業。その会社を20年以上にわたり陰ながら支えてきた彼の退職にあたりうちの社長からの言葉は信じがたいものでした。

「年取ってぼーっとしてたらボケるから、何かせなあかんで。ドブ掃除でもいいから何かしろよ。」とのこと。
もちろん冗談交じりの照れ隠しであることは理解しています。
だけど私はこういうのめっちゃ嫌なんです。どうしてもあかん。 

 

 

20年も苦楽を共に過ごしてきた人の最後にかける言葉がこれって何かひどすぎやしないか?私がこの人の立場だったら「この20年って何だったんだろう?」って虚しくなりますね。

 

もちろん社長と彼二人きりの時には何か労いの言葉をかけていたのかもしれません。だけど皆の前だからこそ言うべき言葉ってあるんじゃないかな?
「うちの社長やるやん。いつもは人の悪口ばっかり言うてるけど、決めるときは決めるやん。」私ならそう思いますね。

 

誤解無きように言いたいのは社長は冷徹非道な人間ではありません。どちらかと言うと情に厚く根は優しい人です。でも照れ隠しなのか世代なのか「褒める」とか「労う」ということを一切しない人なのです。

そんな社長だからこその餞なのかもしれないけど、私の中ではやっぱり違う。


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ここぞという時に「ありがとう」と「ごめんね」が言えない人間はあかんと思う。

 

大変なことがあっても「ありがとうね。助かった。」って一言あれば苦労なんて吹き飛ぶし、「なんだよチキショー!」って内心ムカついていても「ごめんね」があれば大抵のことは許せます。

 

私が単純すぎるだけかもしれないけど、人ってそういうものじゃないですか?
言葉なんて言ってすり減るものじゃないし、言って笑顔になってくれるなら私も嬉しい、どんどん言ってあげたいって思う。

 

 

だからこそ、ここぞっていう時に「ありがとう」と「ごめんね」が言えない人はやっぱりあかんのです。

照れ隠しで…って言われてもあかんもんはあかんのです。

 

どんなに偉い人でも
どんなにお金を持っていても

私にとっては全く意味が無い。

 

 

生意気でひねくれものの従業員の心を動かすのは案外単純で基本的なことだったりするんです。

世の中の社長と呼ばれる人たち、人を指導する立場にある方はこのことを頭に入れておいていただけたら意外な時に役立つかもしれませんよ。

生意気な従業員より。

 

 
おしまい

 

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ABOUTこの記事をかいた人

浜田 綾

ライター/コピーライター/エッセイスト 1981年生まれ 大阪府高槻市在住 企業で10年間ビジネス文書の作成に携わる。 同年7月電子書籍「ペコのプチエッセイ」を出版。 編集者、コピーライターとして活動の幅を拡大中。 幻冬舎・箕輪厚介氏主催の箕輪編集室にて「嫌われ者たちのリレー式コンテンツ会議」の編集リーダーを務める。2017年6月に「コトバノ」という屋号でフリーランスとして開業。